ほぼホワイト・アウト

「北天の丘」の朝食は、このブッフェレストラン「Cota」でいただきます。



これが名物の「自分で作るお味噌汁」の具。ワタリガニ、アサリ、イカダンゴなどの具がありました。初めは期待していなかったのですが、意外に(失礼!)美味しくてハマりました(笑)。

朝カレーなどもあったようです。

で、いただいた朝食はこんな感じ。「自分で作るお味噌汁」以外は、イマイチだったかも・・・
定山渓の「森の謌」で食べたイクラ丼が懐かしい(笑)。

この日は朝から雪が強くなってきて、流氷船「オーロラ」が出港できるか微妙な雰囲気。取り敢えず、ホテルのシャトルバスで博物館「網走監獄」へ行ってみます。

「博物館 網走監獄は、明治時代から実際に網走刑務所で使用されてきた建物を保存公開している歴史野外博物館」だそーです。
実際、かなり広大なスペースの施設で、最初はべタな観光施設だったらイヤだなとか思っていたのですが、結構楽しめました。

ここは結構有名な受刑囚の浴場を再現構築した施設。刺青や受刑者が筋肉質なのが妙にリアルです。

五翼放射状舎房。少人数で監視しやすいように5棟の収容所を放射状に配置しているそうです。



そのうちの第四舎はちょっと小奇麗かなっと思ってみてみると・・・

エグゼクティブ・フロア(独居房)でした~(笑)

ラウンジ・アクセスは付いていないようですが、独居房は雑居房よりちょっとキレイな感じです。

なぜ網走に刑務所が作られたのかが展示物を見てわかりました。
北海道開拓の労働力供給のためだったんですね。
受刑者を労働力として使うという考え方はすでに戦前には改められ、もちろん現在では更生施設との位置づけとのことです。

何かと思って見てみると・・・

網走刑務所版のプリクラのようです。

現在の雑居房のモデルハウス?

こちら独居房。ホームレス状態より快適かも(笑)・・・

屋外の施設を見学してみて初めて、スノトレ(ノースフェースのヌプシ)を軽井沢のアウトレットで買って履いてきたのが正解だったと思いました(笑)。


ネットで流氷船「オーロラ」の運行状況を確認してみると、残念! 悪天候で欠航が決定してしまったようです。

この頃から、明日(帰京日)がかなり悪天候になるらしいというニュースが入ってきました。明日、飛行機が飛べるかな?という不安を抱きつつ、オーロラ乗船場の道の駅に路線バスで向かいました。
来たぞ「オーロラ」!
半年前から計画を立てていたのに残念です
。

こちらオーロラ2号。

幻の乗船のりば。

網走港の外側には遠く流氷が遠く見えていました。
恐らくリピはないと思うので、これが生涯最後に見た流氷になるのでしょうネ(笑).

お昼ご飯は、道の駅の前のこちらのお蕎麦屋さんで・・・

一番人気?のスープカレーそば。十割そばのようですが、味は普通・・・

ホテルに戻り、2日目の夕食はブッフェでいただきました。

お刺身。


ステーキも・・・

鶴雅のビュッフェの良いところは、アルコールのフリードリンクが格安というところ!時間は60分と短いのですが、ワインやカクテルも飲めて1200円という安さです。おまけに終了間際には2杯ぐらいまとめて持ってきてくれます
。

取り立てて高級な食材を使った料理ではないのですが、北海道の味覚を十分楽しめます。


鶴雅名物「自分で作るピザ」。
これも「森の謌」の方がピザ専用窯を持っているので美味しかったようです・・・

そんなこんなしているうちにも雪はドンドン降り続けて、部屋のベランダの雪も窓ガラスの近くにまで迫ってきました。

明け方には雪はますます積もっていました。実はこの頃に、予約していた羽田行きのJAL便が欠航になってしまうかも知れなかったので、バックアップの意味で網走・札幌間の高速バスと、千歳発羽田行便をネットで検索・予約し始めていました。

さて、帰京予定日の朝を迎えました。予約をしていたJALの羽田行の前便に折り返す機材は羽田を一応条件付きで飛び立ったようですし、搭乗予定の便もいまだ天候調査中のままで欠航にはなっていませんでしたが、早朝のホテル前のこの猛吹雪の景色を見て妻に決断を話しました。
「きっと予約していた女満別発の便は欠航になるだろうから、バスで札幌まで行き、千歳から羽田行きの便に乗ろう!」
ホテルの人の「これから雪が多くなりそうなので、午後便が女満別から飛べるかどうかは微妙なところ。悪天候の時でも最後まで動くのはバスです。」とのアドバイスはありましたが、予約していた便が予定通り飛べば、余分なお金を使ってわざわざ無駄な行程で帰ることになります。リスク込みの自己責任の決断です。ただ、女満別発の便が欠航になってしまっても今日中に札幌まで行っていれば、翌日のANAの第1便は押さえていましたので、翌日の朝9時過ぎには羽田に戻れるとの計算もありました。

朝食後、ホテルをチェック・アウト。タクシーで網走のバス・ターミナルに向かいます。網走市内の天候は意外と穏やかな感じ・・・

早とちりの決断だったかなと一瞬思ったのですが、もう引き返せませんし、バスもネットで予約できたほぼ最後の座席です。この便以降のバスでは、札幌到着が遅くなってしまい、新千歳空港まで本日中はJRでは乗り継げません。

このドリーミントオホーツク号は約6時間かけて札幌に向かいます。
バス自体はトイレ付きの車体で、横3列並びのシートはリクライニングの角度も深くて、比較的快適な座席でした。

雪一色の網走川。


網走湖に近づいてくると文字通り「ホワイト・アウト」状態に近くなってきます。



女満別空港近くで道路の除雪のため、バスが1時間停車
バスでもダメなのかかと思いましたが、一度動き出したら、その後は停車なし。

バスの中でJALの発着情報を見てみると、女満別で折り返して私たちの搭乗予定便になる機材のB767が羽田を出発したことを確認
。やっぱり機体が767で大きいからこんなすごい雪でも飛べるのかなと思ってちょっとがっかり・・・

ところが雪一色の層雲峡を過ぎたあたりで、B767が女満別空港に悪天候のため着陸できず、羽田に引き返したことを確認しました。結果論になりますが、私がバスで網走・札幌間の北海道横断をしようと決断したことが正解だったようです。

その後もバスの中で、ANAとJALの予約を何度も入れたり落としたりして、羽田行きの予約を手配していました。もし札幌に宿泊しなければならなくなった時のためにと、札幌のホテルの空き情報のチェックもしていました。
幸いにもバスの方は比較的順調に走行可能で、札幌駅前のバスターミナルには予定の時間に約1時間遅れで到着することができました。
ここ1-2年で何度か札幌は訪れていたので、札幌駅内の移動もスムースにでき、新千歳空港行きの快速「エアポート」のUシートに無事座れました。

ところが、ここからがまた苦闘の始まりとは・・・
この日は新千歳空港だけでなく、羽田空港も悪天候でかなりダイヤが乱れていて、搭乗を予定していた20時新千歳発のJAL便の機材が羽田を19時を過ぎても飛び立てず、ANAの新千歳発の最終便(成田から来るB738)の方が先に成田を離陸できたのを確認できたため、そのANA便に予約を変更しました。
ところがそのB738 も新千歳空港に着陸はできたものの、機材が小さいためかゲートに1時間かかって到着。実際に搭乗できたのは23時過ぎで、羽田への到着は深夜の1時過ぎになってしまいました。(それでも予約していたJAL便より45分早く羽田着!)
その後のタクシー待ちの長蛇の列も、タクシー会社の予約センターへの直接電話という機転で回避でき、午後2時過ぎに無事帰宅することができました。

振り返ってみると、ひとつでもミスれば翌日の仕事に間に合わなくなってしまうというギリギリの判断の連続でした。東京に帰ってもあまりにも過酷な体験だったため、数日間はちょっとした放心状態でした
トラブルも旅の醍醐味と思って個人旅行を続けていますが、今回はちょっと疲れましたね(笑)。
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